◇ Iリーグへの道 2009
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〜書きことばの“進化” 国語O教材から〜
「吾輩は猫である。名前はまだない。」みんなも知っている夏目漱石の『吾輩は猫である』(HU131〜140)の書き出しです。「吾輩」なんて今どき使わないけど、意味は読んですぐわかるよね。
ではこれはどう?
「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言えり。」これは福沢諭吉(1万円札のおじさんだ)が書いた有名な『学問のすゝめ』(O91〜100)の書き出しです。これはなんだか少し読みにくいよね。
では、夏目漱石と同い年で友だちだった正岡子規の文章、「貫之は下手な歌よみにて『古今集』はくだらぬ集に有之候。」(O12『歌よみに与ふる書』)・・・文末がちょっと難しいかな。
上の3つは全て明治時代に書かれた文章です。『吾輩は猫である』は明治38年、『学問のすゝめ』は明治5年、『歌よみに与ふる書』は明治31年に出版されました。
3つの文章、読んだ感じが違うよね。明治時代は、社会や生活だけでなく文章も大きく変化した時代でした。話しことばと書きことばがずいぶん違った江戸時代。次の明治時代は、その違いをなくし、理解しやすい、書きやすい書きことばを作り上げるためにいろいろな人が努力した時代でした。
夏目漱石は、すばらしい作品をたくさん書くことで、現在みんなも使っている書きことばを日本中に広げていく強力な推進役になった人だったのです。
国語J教材から先の教材では、そんな日本語の書き方の“進化”も楽しめますよ。
